週刊少年ジャンプとジャンプGIGAで15年半にわたり連載をしていた大人気アニメ、マンガである『銀魂』。
読んでみると一見ギャグマンガなのですが、シリアスシーンや人情あふれるシーンもあり、私は何度も泣かされたのを覚えています。
江戸時代を舞台にしたSF時代劇で、「天人(あまんと)」という宇宙人との絡みもとても面白いです。
その中で、最強なのではと言われているキャラクター、荼吉尼(だきに)族の屁怒絽(へどろ)。
ビジュアルはとても恐ろしく誰も近づこうとはしませんが、実はとても心の優しい人物です。
今回はその屁怒絽(へどろ)の登場回や声優、人物像などを紹介していこうと思います。
『銀魂』屁怒絽の登場回は?
緑色の肌、顔に傷、黒い長髪と髭、口には2本の牙、眼の色は赤、頭の2本の角の間からは一輪の花が咲いています。
『銀魂』のキャラクターの中で、インパクトのあるビジュアルをしている屁怒絽。
その屁怒絽の登場回を紹介します。
第66訓「さくらんぼってアレ桜の木になるの?」
屁怒絽の初登場回で、原作マンガ8巻、アニメでは第47話です。
ものすごい花粉症に悩まされる万事屋一行から始まります。
その例年以上にひどい花粉は裏隣に引っ越してきた、花屋「ヘドロの森」を営む屁怒絽が原因でした。
その屁怒絽が引っ越しのあいさつに来るのですが、その鬼のような形相に銀さんたちはビビりまくります。
その形相とは反対に植物や生物の命を重んじ、破壊的な力で殺生を止める心優しい屁怒絽。
止め方が力任せで容赦ないので、そのキャラクターの恐ろしさに拍車がかかっています。
見た目と中身のギャップがすごくて、初めて見たときにすごく複雑な感じというか、頭がバグったような感覚に陥ったのを覚えています。
ものすごくインパクトの強い登場回でした。
第75訓「似てる二人は喧嘩する」
原作マンガ9巻、アニメでは第48話のAパートの話です。
銀さんと土方さんの考えてることが一緒で、同じ所に居合わせ続けてしまい、二人の意地の張り合いがとても面白く描かれています。
その中で、映画館で上映中に乱闘騒ぎを起こしてしまう銀さんと土方さん。
騒ぎの中、土方さんを狙っていた攘夷テロリストの一人がスクリーンに投げ飛ばされます。
投げ飛ばしたのは屁怒絽でした。
「みなさーん、映画は静かにみましょう。」
この屁怒絽の力で騒ぎは収まり、最後は観客全員が正座で映画を見ていました。
屁怒絽は命を大切にするだけでなく、マナーにも厳しい人なんですね。
第82訓「渡る世間はおばけばかり」
原作マンガ10巻、アニメでは第68話の話です。
銀さんたち万事屋が、夏祭りでお化け屋敷の手伝いをすることになり、そのお化け屋敷に屁怒絽がやってきます。
「僕、怖がりのくせについこういう所、来ちゃうんですよ。」
なんと屁怒絽はお化けが苦手でした。
ビジュアルからは想像がつかない、ものすごいギャップですね。
怖がりだという通り、銀さんたちのふざけた驚かし方にも、丸くなって怖がる姿は可愛かったです。
しかし、最後は虫を踏みそうになったお化け役の落(おち)さんと殴り飛ばすという、オチ。
怖くても命を重んじる姿勢は崩れない、優しい屁怒絽でした。
第139訓「合コンは始まるまでが一番楽しい」
原作マンガ16巻、アニメでは第88話の話です。
本来女である九兵衛が男になろうとしていることを心配し、その企みを阻止すべく合コンが開かれることになります。
その合コンのメンバーを探す万事屋一行ですが、その一瞬に屁怒絽が移ります。
アニメではセリフはありませんでしたが、マンガでは「なんで無視するんですか。」と合コンに行きたい雰囲気を出しています。
屁怒絽も出会いを探しているのでしょうか、また少し可愛い一面が見られました。
『銀魂』屁怒絽の家族構成は?
『銀魂』の中でも、インパクトが強い最強キャラクターの屁怒絽ですが、家族はいるのでしょうか。
実は、屁怒絽は5人兄弟の長男で、両親と4人の弟の他に甥っ子も1人います。
その屁怒絽の家族が登場する話があります。
原作マンガでは、38巻と39巻の第334訓「人はしらないうちに借りパクという罪を犯している」と335訓「銭湯では身も心も丸裸」。
アニメでは219話の最後と、第220話の話です。
銭湯に来た銀さんたちと真撰組の三人が、屁怒絽一家と鉢合わせてしまいます。
屁怒絽が、地球に遊びに来た家族をもてなすために、江戸風習の銭湯に案内してきたようです。
銭湯に来たものの、荼吉尼族は熱い風呂が苦手でいつもは水浴びしかしないようです。
お風呂に氷山を入れてキンキンに冷やしていました。
この風呂回で、銀さんたちは屁怒絽ファミリーの角を折ってしまい、実は荼吉尼族の角が命の次に大事であることが分かります。
一本は荼吉尼の誇り、一本は荼吉尼の魂とされているそうで、角を傷つけられることはそれらを汚されることと同じだといいます。
また、荼吉尼族はローションに触れると燃えてしまうということも発覚します。
あんなに強い種族でも、弱点はあるんですね。
無茶苦茶なおもてなしを銀さんたちはしてしまいますが、それでも一切怒らない屁怒絽ファミリー。
屁怒絽の温厚な性格は、家族譲りなのかもしれません。
『銀魂』屁怒絽の花の正体は?
『銀魂』の屁怒絽の頭には、一輪の花が咲いています。
実はこれには理由があり、それが分かるのは『銀魂』最終章です。
今までにない、とてもかっこいい屁怒絽が見られるお話です。
原作マンガでは69巻と70巻の第625~628訓「ジャンプはインフレしてなんぼ」他、アニメでは351話と352話です。
『銀魂』最終章のこの話で、屁怒絽の過去や正体がわかります。
アルタナ解放軍とかぶき町の戦いで、屁怒絽と同じ荼吉尼族である王蓋(おうがい)がかぶき町に攻めてきます。
王蓋の角は3本あり、その1本が折れていました。
実はその角を折ったのは屁怒絽で、「神の角」呼ばれる荼吉尼族最強の男だったのです。
今までの登場で、いつも一撃で圧倒的な力の差をみせてきた屁怒絽ですので、荼吉尼族最強の男と言われても納得しますね。
屁怒絽は昔「ヘドラ」という人格で、王蓋とともに「角の団」を率いていくつもの星を滅ぼしてきました。
ある時、寄生植物パラッパーヘヴン(頭の上の花)に脳を侵食され、現在の温厚な性格になりました。
この寄生植物が、頭の上にある花というわけです。
性格は温厚になったといえど、パワーはヘドラそのものなので、九兵衛や銀さんや苦戦した王蓋を一撃で倒してしまいます。
もう屁怒絽がいたら、怖いものなしです。
その後銀さんが頭の上の花を折ってしまい、ヘドラの人格が現れますが、なんやかんやで改造され、汎用鬼型決戦兵器ヘヴァンドロゴンとなってしまいます。
名前からわかる通り、エヴァンゲリオンのパロディですね、銀魂ではおなじみです。
マンガの表紙にもなっていたので、見たい方は検索してみてはいかがでしょうか。
『銀魂』屁怒絽の声優は誰?
『銀魂』屁怒絽の声優は、玄田哲章さんが演じています。
先述したお風呂の回で、屁怒絽の家族も全員玄田さんが声をあてていました。
甥っ子のチビや、声だけの登場の母親の声まで玄田さんで、最初は違う人物かと思うほど使い分けがされていて素晴らしいです。
玄田哲章さんは、5月20日誕生日の岡山県生まれで、81プロデュースに所属しています。
主な代表作はこちらです。
・笑ゥせぇるすまん(喪黒福造)
・幽☆遊☆白書(戸愚呂・弟)
・クレヨンしんちゃん(アクション仮面)
・ONE PIECE(カイドウ)
・戦国BASARA シリーズ(武田信玄)
・外画持役:アーノルド・シュワルツェネッガー
・外画持役:シルベスター・スタローン
低音ボイスでとてもかっこよく、一度は聞いたことのある声なのではないでしょうか。
銀魂は、豪華な声優さんを意外なキャラクターで使うことが多いので、チェックしてみると面白いかもしれませんね。
『銀魂』のお話はどれも面白いですが、屁怒絽が登場する話は神回と呼ばれる話も多く、何度でも観たくなりますね。
2025年の10月に、『銀魂』まるちばーすアニメである『銀八先生』がアニメ化されるので、そこでの屁怒絽の登場も楽しみです。